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カテゴリ:野球写真撮影( 26 )

2015年 05月 26日
本の発売について
本日5月26日(火) 私の写真が掲載された書籍「ことだま 野球魂を熱くする名言集」が集英社様から発売になりました。

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ことだま 野球魂を熱くする名言集」 (編者:「野球太郎」編集部・石井孝)


イチロー・上原浩治・前田健太といった現役選手や長嶋茂雄・王貞治といった名選手・名監督、さらには高校野球指導者の方々の言葉を、写真にのせて贈る名言集 です。

ネット上で私の写真を見た編者の方から使用依頼があったのが昨年秋。
打合せや具体的な作業を開始したのが2月末頃。
4月に入ってからは、写真の内容に応じ、被写体の方からの許諾取得のために当時の先生・監督や保護者の方々に連絡を行う一方、印刷物の仕上り具合のチェックなど、いろいろな作業を進めてきました。
許諾取得の過程では、多くの方にご協力いただきました。本当にありがとうございました。

表紙は社高校。2007年9月17日 社vs神港学園 で撮影した写真です。
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当初は数枚載せる程度かな?と思っていましたが、最終的にはイメージフォトを含めておよそ60枚、全体の85%ほどになりました。
原稿チェック用に受領したPDFデータを使って、コラージュ画像を作ってみました。
本の内容を少しイメージしていただけるでしょうか。
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昨日仕事帰りに梅田で書店に立ち寄ると、既に本が平積みで置かれており、本を手に取って中を見ている人もいました。
自分が撮影した写真が本になり、書店に並ぶさまは、以前フォトコンテスト入賞作品展で感じた思いとどこか似ていて、
嬉しさがある一方、撮った写真が自分のものではなくなるような、ちょっと表現しづらい不思議な心境でした。

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by photomoments | 2015-05-26 06:11 | 野球写真撮影 | Comments(28)
2011年 11月 12日
野球写真撮影について(17): ボールにピントを合わせる
半年以上前に、スポーツカメラマンの先駆者のお一人であり、かつ株式会社アフロ代表取締役を務める青木紘二さんのインタビュー記事を読んだ。
そのなかでも特に印象的だったのが、ピッチャーが投じたボールにピントを合わせた写真を撮影したエピソード。
その遊び心と、時速140kmほどのスピードで飛んでくるボールを絶対に写し取ろうという意欲が一つになった写真で、5球くらいトライして撮影した とのことだった。
マンネリに陥ることなく、新しい撮り方を工夫していかねばならないのだと考えされられもした。

それが脳裏に残っていて、夏の高校野球を撮影した際に、合間合間で同様な撮影を試みた。
初めてトライした試合が立命館宇治vs京都両洋の一戦で、1回目で撮れたのが下の写真。立命館宇治の福本投手が投げたボールを撮影した。

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当然ながら、投げられたボールにオートフォーカスを追従させるのは不可能。だから適当な位置でピントを固定し、置きピンで適切にタイミングをとって撮影する。
マウンド上のプレートからホームベースまでの距離をおよそ0.5秒で到達するボールには秒10コマの連写でも対応できないので、ワンショットでの撮影。
連写モードだとしても最初の1枚しかモノにならない。

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撮影位置はマウンド~ホームベース間の延長線上が構図的に面白いと思う。
(青木さんが撮影された写真もこのポジション。ただし焦点距離の長い(400mm?)レンズでの撮影なのでボケ具合は私の写真よりずっと大きい)
下の写真は龍谷大平安の甲子園練習のときに撮影した1枚。選手たちにピントが合わない中でボールだけにピントが合い、縫い目が見え、ボールが空中で静止しているような写真が撮れた。

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ボールにピントを合わせるといっても、実際には、「置きピン」で定めた被写界深度内をボールが通過するごく一瞬を狙ってシャッターを切る行為。
「置きピン」の位置は投手・打者を収める構図であればその中間域、投手のみを背後に収めるならホームベース寄りにセットしたほうが、プレイヤーの姿が大きくボケる。
もちろん開放絞りか小絞り程度でボケ具合とシャッター速度を稼ぐことも狙って。

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これらの撮影は、撮影の感覚を研ぎ澄ますよいトレーニングになると思う。
(かくいう私の成功率は4割程度といったところです…)
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by photomoments | 2011-11-12 23:00 | 野球写真撮影 | Comments(13)
2011年 09月 28日
「JCII水谷塾修了展2011」に行ってきました
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いただいて帰った水谷塾修了展のポストカードを、その雰囲気を損なわないように EF50mm F1.4 USM にて撮影。


JCIIスポーツ写真プロ育成セミナー「水谷塾」の修了展が、9月27日~10月2日まで、東京都千代田区一番町のJCIIビルで行われています。
スポーツ写真を好んで撮っている私としては、日本におけるスポーツ写真の先駆者であり、2年前にキヤノンフォトコンテストに選んでいただいた際の審査員でもあった水谷章人氏が主宰する水谷塾の存在は以前からとても気になっており、一度見てみたいと念願していた写真展です。
ちなみに私がブログリンクしている方のなかにも水谷塾で修行されている方がいます(私も関東在住であれば、水谷塾の塾生になりたいです…)。
昨日はタイミングよく関東方面に行く用件があったので、早めの新幹線に乗り、写真展を見に行きました。

会場には水谷塾の「塾生」21人の作品、本当にさまざまなジャンルのスポーツ写真が展示されていました。
漫然と見るのではなく、撮影条件や諸設定に思いを巡らせたり、自分だったらどう撮るだろうかと思いながら、じっくりと拝見しました。
なかでも特に完成度が高いなあ と思う写真は、着眼点や構図、背景整理の巧みさはもちろんですが、この季節のこの時間帯の光が好きといったようなこだわりや、撮りたい一瞬のために費やしたであろう手間や時間なども感じられて、そうしたエネルギーにも敬服する思いでした。
写真展の受付をしていた方がちょうど今回の修了生(2名)のお一人で、作品を見ながらいろいろなお話をさせていただいたのも非常に有意義でした。

これだけ野球写真を撮っていると同じような写真が積み重なり、ともすればマンネリ化してしまうことを自覚するのですが、この写真展を見ることで、構図や位置取り、光の読み具合など、どれだけ実践できるかわかりませんが、こだわる余地はもう少しありそうだと感じました。
また、野球以外のさまざまなジャンルのスポーツ写真撮影の面白さも見えてきて、よい刺激を受けました。
スポーツ写真を撮られる方やスポーツ写真に関心のある方なら絶対に見る価値がある写真展です。
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by photomoments | 2011-09-28 06:42 | 野球写真撮影 | Comments(2)
2010年 11月 07日
野球写真撮影について(16): シャッター優先AEか 絞り優先AEか-2
前回の続きの記事として、今度は、私がシャッタースピード優先AE(以下「シャッタースピード優先」)を使う場合について記したいと思います。

これまで掲載してきた試合記事中でも少し書いているが、普段絞り優先AE(以下「絞り優先」)を使う私がシャッタースピード優先で撮影するケースは主に2つある。
ひとつは、ナイター撮影やドーム球場での撮影でシャッタースピードが稼げない場合。
球場によって照度が大きく異なるということがカメラを操作しているとよくわかる。甲子園球場は比較的明るいほうだと思うが、私がよく足を運ぶわかさスタジアム京都(西京極球場)の照明は甲子園球場と比較すると暗いし、ドーム球場もまた暗い。ナイター・ドームの照度は肉眼で観戦するには問題ない照度だが、写真撮影にはシビアな条件となる。
この場合、日中撮影するように低いISO感度で速いシャッタースピードを確保することは不可能になる。シャッタースピードが遅くなって被写体ブレを起こすことを回避するため、絞りは開放に近づけて光を多く取り込むのはもちろんだが、ISO感度を1,000以上に上げてでも、被写体ブレを起こさないシャッタースピードを確保する必要がある。

以前はナイター撮影でも絞り優先の設定としていたので、ISOを上げ、絞りは開放付近にして撮影していたが、たとえば絞り優先設定でシャッタースピード1/1,000秒程度を稼げる条件設定にしたとしても、バッテリー間は明るくても内野、外野へ行くにつれて暗くなるように、レンズを向けるエリアによって照度が大きく異なるから、制御しなければいけないシャッタースピードが大きく上下してしまう。最も照明が明るいバッテリー間で1/1,000秒程度に設定していたら、外野では1/400秒程度になる可能性もあり、撮影上のリスクが大きいことを実感するようになった。
そこでやっと、絞り優先での撮影からシャッタースピード優先での撮影に設定を切り替えて撮影することが自分に合っていると気がついた次第だ。
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第92回全国高等学校野球選手権記念大会 成田vs八戸工大付 2010.8.13撮影 (EOS-1D MarkIII + EF300mm F2.8L IS USM)
撮影モード:シャッタースピード優先AE, Tv=1/1,000sec, F2.8, ISO=1,000, 評価測光, 露出補正=±0, AI Servo AF, WB=5,000K, jpeg


前回記したように、日中の撮影で、自分が必要とするシャッタースピードが確実に稼げる状態であれば、それ以上のシャッタースピードが出ることは実用上問題がなく、言い方は乱暴だが、シャッタースピードは成り行きで放置しておいて支障ない。だから絞り値とボケに重点を置いた設定が成り立つのだといえる。
しかしナイターの場合、被写体ブレを起こさないだけのシャッタースピードを確保することを何よりも重視しなければならない。光量が少ないから自ずと絞りは開放寄りになるからボケ具合も良好なので、あとは機材の特性に応じて、荒れすぎないISO感度とシャッタースピードのバランスを考慮することになる。高感度耐性のある機材であれば速いシャッタースピードを追求することもできるし、明るい(F値が小さい)レンズを使うことはナイター撮影では特に有利になる。逆に高感度耐性の低い機材や明るくないレンズを使う場合には、求めるシャッタースピードを控えめにして(その場合でも1/500秒は確保したいところ)諸設定のバランスを取ることもあるだろう。

私の場合、ナイター撮影でのシャッタースピードは1/1,000秒に設定し、絞りとISOを変化させることで1/1,000秒をキープしている。
私の使っている機材では、特にISO感度の面でこのくらいがバランスよく感じられることと、ナイター撮影ではオートフォーカスの精度自体が低下するので、これ以上のシャッタースピードを求めても結果が伴いにくいと感じていることが理由だ。


シャッタースピード優先を使うもうひとつのケースは、スローシャッター撮影のとき。
1/50秒などのスローシャッターにして動感ある写真を撮りたいときは、シャッタースピード優先のほうが撮りやすい。
ただ、絞り優先で撮影している試合中にシャッタースピード優先に切り替えて撮影するのは設定変更の手間がかかるため、試合中はすべての投球に即応できる撮り方を意識する私にとっては扱いにくいことも事実。だから絞り値を調整することでシャッタースピードを遅くして撮影することのほうが多い。
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乙訓高校野球部練習 2010.2.20撮影 (EOS-1D MarkIII + EF300mm F2.8L IS USM)
撮影モード:シャッタースピード優先AE, Tv=1/50sec, F22, ISO=100, 評価測光, 露出補正=±0, AI Servo AF, WB=Auto, jpeg


ご注意 : 2010年7月1日以降、記事の下欄に株式会社エキサイトによる広告が表示される場合があります


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by photomoments | 2010-11-07 01:21 | 野球写真撮影 | Comments(25)
2010年 11月 03日
野球写真撮影について(15): シャッター優先AEか 絞り優先AEか-1
今回は、久々の野球写真撮影についての記事です。
野球に限らずスポーツ写真撮影でも同じ話だと思うが、初めて撮影しようと思ったときに迷うのが、一体どのモードで撮影すればよいのか ではないでしょうか?
ということで、野球撮影時の私の撮影モードについて、そして使い分けについて記してみたいと思います。
(あくまでも私の個人的な撮影設定であり、同じ設定をしなければ撮影不適ということでもありません。同好の士の方といろいろと意見交換ができれば幸いです。)

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ほとんどすべての機種には、簡単に撮影できる設定として、「ポートレイト」や「風景」といった撮影モードと並んで「スポーツ」モードが用意されている(ただしキヤノンでいえば、EOS-1D系のようなプロユースの機種には付与されていない)。
「スポーツ」に設定すると、適切なシャッタースピードの確保、動体撮影に適したオートフォーカスモードの選択や連続撮影への切り替えなど、あれこれ難しいことを考えなくても撮影できるのは便利であり、デジタル一眼レフでの撮影の「敷居」を低くする効果はあると思うが、デジタル一眼レフを使い込み、そして使い慣れていくと、シャッタースピードのコントロールや背景のボケ表現、ISO感度の設定度合いなどの点で、必ずしも自分の意図どおりの撮影ができないケースも出てくるかもしれない。
またせっかく使うなら、こうした「簡単撮影モード」は卒業し、シャッタースピード優先AE(以下「シャッタースピード優先」)や絞り優先AE(以下「絞り優先」)、もしくはマニュアル露出といった撮影モードを使ってみたくなるだろう。

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KissX3のダイヤル。Avが絞り優先モード、Tvがシャッタースピード優先モード、Mはマニュアル露出モードで、一番手前の人が走っているマークがスポーツモード。


そこで、タイトルにも掲げたシャッタースピード優先か絞り優先か ということだが、結論から書いてしまうと、私の場合は日中の野球撮影では絞り優先での撮影を基本としており、シャッタースピード優先、マニュアル露出を用いるときは特定の条件下に限定している。
そもそも絞り優先で撮影をするようになった理由ははっきりと憶えていないのだが、絞りを調整して撮るという行為が、シャッタースピード優先で撮るよりも本格的にカメラをいじっている感じがあったから(?)なのかもしれない。

しかし絞り優先で撮影することで、自分にとってはいろいろなメリットがあったと思えるようになった。
絞りの調整には、表現的な面では、被写界深度を浅くして合焦した範囲以外をボカす効果を求めたり、逆に被写界深度を深くしてピントの合う範囲を広げたりする目的がある。また光学的観点では、開放絞りではレンズの諸収差が発生しやすいのを回避する目的も挙げられるだろう。

私が野球撮影で使用しているのはEF300mmF2.8L IS USM。サンニッパと称される単焦点レンズだから開放絞りでもきちんとした画を得ることができるのだが、私は開放絞りF2.8のこのレンズを絞り1段分程度絞り、F4前後に設定して撮影している。これはごく微妙な感覚なのだが、絞り開放で撮影するよりも画質が整う気がすることも一因だ(「GANREF」にこのレンズのシャープネスを確認したデータが掲載されているが、中央部のシャープネスはF4が最もシャープだとの結果が出ている)。
そのうえで、シャッタースピードが1/1,000秒~1/1,250秒程度は確保できるようにISO感度を設定する(日中の撮影であれば、概ねISO感度は200~400の範囲になる)。
この設定であれば、光量が多いときにはシャッタースピードが1/2,000秒とか1/3,200秒に上がるし、光量が少ない場合には絞りを開放寄りにするなり、ISO感度を加減するなりすればある程度対応ができる。

日中の撮影で絞り優先を使うメリットと考えているのが、光量が多いときに変化するのがシャッタースピードであって絞り値は変化しないということだ。絞り値が変化しないということは被写界深度が変化しないということになり、背景のボケ具合が変わらないことになる。
たとえば内野ゴロを処理する選手を連続撮影したとき、シャッタースピードは必ずしも一律ではなく、1/1,250秒が1/2,000秒に上がったり、1/1,000秒に低下したりすることもある。しかしその変化が適正露出を反映したものであれば、一連の撮影のなかでシャッタースピードが2倍(あるいは1/2)分の変化をしたものかどうか、写真を見るだけではまずわからない。
シャッタースピードが1/1,000秒程度でも被写体を的確に止めた写真が撮れるし、それが1/4,000秒になったからといって、より明確に被写体が静止するとは言い切れない(シャッタースピードが速くなっても、等倍表示で確認すると、たとえばボールは完全に止まっておらず、若干のブレ感が残っているものだ)。つまりある水準以上のシャッタースピードが確保できていれば、写真の仕上がりにバラつきが生じにくい ということでもある。

シャッタースピード優先で上述の変化に対応する場合、シャッタースピードが速くなる(あるいは遅くなる)のを避けるため、カメラは絞りを変化させてシャッタースピードを保とうとする。つまり絞り値が変わることで背景のボケ具合が変化する可能性がある。それが絞り1/3段程度(たとえばF4からF4.5など)なら変化に気づかないと思うが、1段以上(F4からF5.6以上)の変化となれば影響がないとは言えない。絞り優先でシャッタースピードが速くなる場合の変化と比べ、ボケ具合の変化はわかりやすいと思える。
適度なボケ感を保ちたい私としては、ボケ具合が変化する可能性は避けておきたいと思ってしまう。
また、光量が多くて絞り値がF10以上に絞られたとすると、被写界深度がかなり深くなり、300mmの望遠レンズを使っているのに、スタンドからメッシュフェンス越しに撮影する場合にはフェンスの影がボンヤリと写りこむことを何度か経験している。

つまり、きちんとシャッタースピードが確保できる日中の撮影では、(意図的にシャッタースピードを遅くして躍動感の表現を狙ったりするのではない)普通の撮り方をする場合、写真表現への影響が大きいのはシャッタースピードではなく絞りのほうであり、自分で絞り値をコントロールできる絞り優先での撮影のほうが私には好ましい ということである。

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第90回全国高等学校野球選手権記念大会 横浜vs広陵 2008.8.12撮影 (EOS-1D MarkIII + EF300mm F2.8L IS USM)
撮影モード:絞り優先AE, Tv=1/1,600sec, F4.0, ISO=200, 評価測光, 露出補正=+1/3, AI Servo AF, WB=Auto, jpeg


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by photomoments | 2010-11-03 20:11 | 野球写真撮影 | Comments(21)
2010年 01月 30日
フォトコンテスト 入賞作品展
1月28日(木)からキヤノンギャラリー梅田にて、第43回キヤノンフォトコンテストの入賞作品展が始まりましたので、仕事から帰る途中に立ち寄りました。

自分の写真もA3判よりもやや大きめ(だと思います)で額装して展示されており、予想よりも立派なサイズだったので驚きました。

もちろん、会場内に展示されたすべての作品をじっくり見て回りました。
Web上や、賞状等と一緒に送られてきた冊子であらかじめ見た作品であっても、展示された写真を見ると新たな発見がありました。
複数の写真で構成する組写真のストーリー展開に感心したり、逆に、組写真じゃなくてその中の1枚だけで応募したほうが高く評価されるかも? と思ったり、
ただ見るだけでなく、いろいろイメージしながら、考えながら見ていました。

今回特に感心したのはネイチャー部門の作品で、計算された非常に精緻な描写の作品が多く(Web上の小さな画像ではその精密さは到底わからない…)、
Webや冊子で事前に見たときにはあまり気にならなかった写真に足を止めて見入ることしきりでした。
それはスポーツ写真撮影とはまた違う、根気と執念に裏打ちされた作品だと思います。
とにかく、大きくプリントされた写真だからこそ見えてくる世界がありました。


会場にしばし滞在していると、一人で来られたご婦人が、来るなり私の写真だけをじっと見続けていました。
それが気になって、なぜなのか聞いてみようかとも思ったのですが、さすがにそれはちょっと恥ずかしくてできませんでした。
(未だに若干気になってはいるんですが…)

また、自分の写真をしばらく見ていると、展示された嬉しさよりも、自分が撮った写真が自分のものではなくなるような、何とも名状しがたい心境に包まれてきました。
子どもが親の元から巣立っていくかのような…。
そんな心理状態になったのは本当に不思議な感覚でした。

※今回は少々手前味噌な記事になってしまいましたが、ご容赦ください…。
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( EOS-1D MarkIII + EF50mm F1.4 USM、F=2.0 )

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by photomoments | 2010-01-30 17:25 | 野球写真撮影 | Comments(18)
2009年 12月 07日
第43回キヤノンフォトコンテスト
私は誰に写真を習ったわけでもないので、写真の撮り方は自己流です。
雑誌やネット上でいろいろな写真を拝見したり、野球写真を撮影されている方と知り合いになっていろいろ知識を得て、勉強してきたようなものです。
そんな私の写真ではありますが、プリントした写真や撮影データを選手や保護者の方、学校関係者に差し上げたりすると喜んでいただけます。
それが非常にありがたいと思いますし、自身の撮影に対するモチベーションを維持し、高めていくうえで励みになっています。

しかし、写真家などの専門的な立場の方から見た場合、果たして自分の写真がどの程度のものなのか、そしてどう評価されるのかが、ずっと気になっていました。
写真家の方たちからの評価を一度は受けてみたい…。
そんな自分にとっての腕試しの場として、常に念頭にあったのがフォトコンテスト。
世の中にはさまざまなフォトコンテストがありますが、なかでもキヤノンフォトコンテストは、その規模の大きさ・応募総数の多さや、これまでに選ばれてきた作品水準、豪華な審査員に加え、数少ないスポーツ/モータースポーツ部門があるコンテストということもあり、私が最も応募意欲がかき立てられたコンテストです。
(今回の審査員の中には、日本におけるスポーツ写真の先駆者 水谷章人さんが名を連ねられていました)

   第43回キヤノンフォトコンテストのホームページ
   http://cweb.canon.jp/photocontest/contest43/   

実は昨年も応募しようと思いつつ、自分の段取りが悪くて機を逸してしまったキヤノンフォトコンテストなのですが、初めて今年応募しました。
(ちなみに、写真コンテスト自体が初めての応募でした)
12月1日に結果発表があり、高校野球の写真から4点応募した中の1点が、スポーツ/モータースポーツ部門の準大賞をいただくことができました。

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    第43回キヤノンフォトコンテスト スポーツ/モータースポーツ部門 準大賞
    ”Rain & Tears”
    (EOS-1D MarkIII + EF300mm F2.8L IS USM)

この写真は、昨年夏の太陽が丘球場で行われた公式戦、 嵯峨野 vs 洛東  からのワンショットです。
敗れた洛東高校の最後の打者(主将)が、ゲームセットで嵯峨野の選手たちと健闘を称え合った後、スタンドへの挨拶を終えてベンチへ引き上げる際に溢れる涙を拭った瞬間をモノクロームで表現しました。
一塁にヘッドスライディングをして顔まで泥だらけになった姿と、健闘を称えあった際の表情に惹かれました。
試合終盤に降ったり止んだりしていた小雨が、このシーンの前後に再び降り始め、雨の姿を一緒におさめることができたのは奇跡的だったし、ドラマティックな瞬間を撮影できてよかったと思います。
 (以前の記事 「写真撮影と天候(3):雨天 」 のなかで、
   「昨年夏にも太陽が丘では通り雨に見舞われ、雨中の撮影を強いられたのだが、自分にとって大変に印象的な写真を撮ることができた」
  と記したのはこの写真です)

この写真には、自分にとって失敗談と言うべきエピソードがあります。
嵯峨野の選手たちの校歌斉唱の撮影に際して、できるだけ多くの選手の顔がはっきりと写るように、被写界深度を稼ぎたくて絞り値をいつもより絞り込んだのですが、
校歌斉唱後も絞り値を戻し忘れ、自分が意図せぬ遅いシャッタースピードになったまま撮影をしていました。
(試合撮影時の絞りのままではシャッタースピードが速すぎて、こんな雨の軌跡を写すことができないので、写真の印象も全く変わったはずです)
言わばこの写真は「設定ミス」による写真なのですが、それによって自分が考えもしなかった写真を撮ることができ、印象深い1枚となったものです。

今回キヤノンフォトコンテストに入賞できたことは非常に嬉しい反面、上述のように、運と偶然に恵まれた面も大きいので、
この場面ではこう撮りたい!と、もっともっと自分の意図に基づいて撮影できるようになりたいと思いますし、まだまだ精進が必要だなぁと痛感します。
1月には大阪・梅田のキヤノンギャラリーでも入賞作品展が行われますので、スポーツ/モータースポーツ部門に限らず、自分以外の入賞作を見て勉強したいです。

ちなみに今回のスポーツ/モータースポーツ部門の受賞作品を見ると、野球の写真が多く選ばれているのが例年にはない傾向だと思います。
多くの方が野球を撮影されているんだなぁと改めて思いましたし、これからも気持ちを新たに頑張りたいと思います。


皆さま、今後もどうぞよろしくお願いいたします。
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by photomoments | 2009-12-07 22:22 | 野球写真撮影 | Comments(43)
2009年 12月 04日
野球写真撮影について(14):本塁クロスプレーの撮影-3
引き続き、本塁クロスプレーの撮影について掲載します。
今回はいままでとは逆アングルとなる、三塁側内野席からの撮影です。

私は試合撮影では一塁側内野席に陣取ることが多いのだが、試合途中で三塁側に移動して数イニング撮影するようにしている。
それは左打者の撮影や右投手の撮影を念頭においた対応なのだが、本塁クロスプレーとなった場合、三塁側からの撮影なら、迎え撃つ捕手を正面から撮影できる。
内野席からの撮影の場合、捕手のいい瞬間を撮影できる機会はどうしても限られるので、捕手の「見せ場」をきちんと撮りやすいという点で貴重だ。

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    ※クリックで拡大表示できます。
    平成21年度秋季京都府大会  洛星 vs 京都国際 2009.9.21撮影(EOS-1D MarkIII + EF300mm F2.8L IS USM)

このプレーは、捕手への送球が本塁突入よりも幾分早く、余裕を持って捕手が処理できる条件だったこともあり、私も捕手にピントを確実に合わせて撮影できたと思う。
三塁側からの撮影では捕手を撮影しやすいことに加え、主審や次打者に被写体を遮られることが比較的少ないのも撮影上のメリットとして挙げてよさそうだ。

下の写真は三塁側から捕手の表情を撮影した写真のなかでもお気に入りの1枚。
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    平成19年度秋季兵庫県大会  神戸国際 vs 社 2007.9.29撮影(EOS-1D MarkIII + EF300mm F2.8L IS USM)

走者に対峙する捕手の凛々しさを見せる社高校の元主将 田中捕手を、トリミングで大きく切り出してみた。
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by photomoments | 2009-12-04 22:09 | 野球写真撮影 | Comments(2)
2009年 11月 29日
野球写真撮影について(13):本塁クロスプレーの撮影-2
前回に引き続き、本塁クロスプレーの撮影についてです。

以前も書いたのだが、私の撮り方はどこかのポジションだけを集中して撮ることが少なく、打者を撮って打球を追い、守備機会を撮影するようにしている。
走者がいて本塁突入が予想される時には、打者→守備→走者とすべて撮影しようとするので、瞬間的に判断してレンズを振り、撮影することになる。
たとえば、一死三塁で外野に飛距離十分のフライがあがった場面であれば、犠牲フライによる本塁クロスプレーが予想される。
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    ※クリックで拡大表示できます。
    平成21年度秋季京都府大会  立命館宇治 vs 桂 2009.9.20撮影(EOS-1D MarkIII + EF300mm F2.8L IS USM)

打者を撮影しやすいように、AFポイントは中央ではなく中央左上の1点を指定(赤く表示された□部)した以外、AFフレームの領域拡大などのカスタマイズ設定は前回と同様だ。
打球がどこに飛び、どんなプレーが展開するかわからない以上は、すべての撮影を行いたいと思ってしまう。
だからパッパッとレンズを振るので、短時間でしっかり走者にピントを合わせないとピンボケ写真を量産するだけになってしまう。
なお、最後のほうで主審に遮られて被写体を外してしまうのはいかんともしがたいところ…。


引き続いてここに掲載したのは、一塁側内野席からの撮影で、三塁を蹴って本塁へと突入する走者を追った一連の写真での失敗例。
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    ※クリックで拡大表示できます。
    第91回全国高等学校野球選手権京都大会  北桑田 vs 日吉ケ丘 2009.7.16撮影(EOS-1D MarkIII + EF300mm F2.8L IS USM)

この事例でも、AFポイントは中央ではなく中央左上の1点を指定(赤く表示された□部)している。
1~3コマ目では走者を捕捉しているが、4コマ目で走者のピントがかなり甘くなり、5コマ目以降は完全にロストしている。
走者がスライディングをするから姿勢が低くなり、ロストしやすくなるという当たり前のことに私が追従できていない。
なお、11コマ目でピントが復旧しているのは、AFポイントに捕手を捉えたからだ。
動きから見て7~8コマ目が走者の表情を撮らなければならなかったシーンと思えるのだが、完全に失敗している。
ピントを大きく外しているにもかかわらずシャッターボタンを押し続けると、単なるピンボケ写真を量産してしまう典型例だ。
肝心のクロスプレーでロストしたことで判断が乱れてしまい、シャッターボタンから指を離して再フォーカスすることが頭から消えてしまっていたようだ。
撮影する側にとっても最も緊張するシーンであるクロスプレーだからこそ、ミスショットを減らせるように&瞬時の対応ができるように、冷静に撮影しなければいけなかったと思う。

今振り返ってみると、ピントを外したショットでは、被写体の追い方が中央に走者を捉えようとしているように思える(AFポイントを中央左上に指定しているのに)。
仮にAFポイントを中央1点に指定していれば、大半のショットは(AF領域拡大も含めれば)走者の姿を捉えていたと思われるので、ミスショットの割合は大きく減っていただろう。
本塁クロスプレー(=スライディング)が想定される場面では、中央1点のAF指定とするのが私には無難な設定と言えそうだ。
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by photomoments | 2009-11-29 21:29 | 野球写真撮影 | Comments(2)
2009年 11月 23日
野球写真撮影について(12):本塁クロスプレーの撮影-1
ここのところ野球関係の記事がなかったので、久しぶりの野球記事として、本塁クロスプレーの撮影についてアップします。

私が使っているEOS-1D MarkIII(1D3)は動体撮影能力に優れた機種で、秒あたりのコマ数の多さや追尾能力の高さに随分助けられている。
そんなカメラなのに、きちんと撮れる確率が低いのが、走者が本塁を目指して走ってくる本塁クロスプレー。

もちろん「クロスプレー」だから、捕手や主審、ときには次打席の打者までもがフレームに入ってきて走者と交錯するので、そもそもが撮影しづらい条件だ。
改めて写真をいくつか見直してみて、走者の手前に捕手等が入ってしまい、被写体(この場合走者)を遮られてピントを外すシーンが非常に多かった。
たとえば…

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    平成20年度秋季京都府大会  京都両洋 vs 京都学園 2008.9.20撮影(EOS-1D MarkIII + EF300mm F2.8L IS USM)

このときには、オートフォーカスは中央1点を任意選択し(赤く表示されている部分)、被写体である走者を捕捉しているが、
5コマ目のカットで、カバーに入った投手に被写体を遮られている。
5コマ目・6コマ目はそれでも被写体にピントを合わせているが、7コマ目で投手にピントを持っていかれた。
撮影時の状況は覚えていないが、7~8コマ間の走者の動きが大きく遷移していることから、8コマ目は一度シャッターボタンから指を離し、再度フォーカスし直したのだと思う。
再フォーカスする判断で、8コマ目以降のクロスプレーを撮り逃さずに済んだといえる。
カメラだけを信じて撮影することも危険だが、クロスプレーは撮っている側も緊張したり興奮したりするシーンなので(僅差で終盤だったらなおさら)、
ピントが外れていてもシャッターボタンをそのまま押しっぱなしで、ピンボケ写真を量産することも…。

1D3には、クロスプレーのような撮りにくいシーンでの撮影をアシストするカスタマイズ項目が用意されている。
たとえば、動体撮影用のモードであるAIサーボ時の被写体追従敏感度の調整であり、オートフォーカスポイントを任意選択した時のAFフレーム領域の拡大であり、AIサーボ時の測距点選択特性などだ。
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簡単に言えば、被写体追従敏感度は「遅い」方に設定すれば、本来の被写体を遮るものを「障害物」と見なし、できるだけ無視しようとしてくれる。
AFフレームの領域拡大は、撮影者が任意で選択したAFポイントの周囲のポイントも活用してピントを合わせる機能だ。
測距点選択特性は「測距連続性優先」にすれば、従前からの被写体を優先し、手前に入った物を障害物として無視しようとする。

上に示した事例で、5コマ目・6コマ目で手前の投手にAFポイントを遮られたにもかかわらず、ピント自体は奥の走者に合焦したままなのは、
カスタマイズ設定を、被写体追従敏感度を遅くし、AFフレームを周囲1領域分のアシストを有効にして、測距点選択特性を測距連続性優先にしていたことで、
手前に入った投手を障害物と見なしてくれたからといえそうだ。
(7コマ目も粘り強く走者に食らいついてくれていたら…と思うのは欲張りだろうか?)


私の以前のメイン機種 EOS 30Dにはこれらのカスタマイズ項目が用意されていないので、こうしたシーンでは即座に投手にピントを合わせてしまっていた。
これはいい!と思った写真の、単体での出来栄えを比較すれば、プロユースの1D3も中級機の30Dも大きな差はないと思っているのだが、
そのための歩留まり、言い換えれば、撮り逃してしまう確率は、両者の間に大きな違いがあると思うし、そこに1D系の価値があると考えている。

今秋登場したEOS 7Dでは、これまで1D系にしか搭載されていなかった被写体追従敏感度・AFフレーム領域拡大・測距点選択特性の設定ができるようになったとのことだから、
スポーツを撮影するアマチュアカメラマンには朗報だと感じるし、1D系に迫る魅力ある機種だと思う。
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by photomoments | 2009-11-23 00:06 | 野球写真撮影 | Comments(2)