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2010年 09月 10日
第92回高校野球選手権大会 : 九州学院 vs 鹿児島実(後篇)
9回裏、3点差を追う鹿児島実の攻撃は、観客席から自然発生的に沸き起こった鹿児島実を後押しする大歓声に包まれながら進んでいった。

余談だが、特に夏の甲子園で私が最も苦手なのが、まるで球場全体がどちらかのチームを応援しているような状態になることだ。
決勝戦で特に見られるこの雰囲気は、プロ野球ならともかく、高校生同士が対戦する高校野球においては、応援を受ける側はよいとしても、相手校の立場からすれば球場全体が敵に回ったように思えるだろうし、それは高校生にはあまりにも酷なことだと思うからだ。
だから私は駒大苫小牧vs京都外大西の決勝戦以来、決勝戦には足を運んでいないし、佐賀北vs広陵の決勝戦にいたっては、録画しているビデオすら一度も見ようと思えないのだ。

だがこの試合で沸き起こった大歓声は、3点差で劣勢に立たされて最終回を迎えた鹿児島実の攻守に見せ場が多かったことや、リズム感のよい鹿児島実の応援に観客が合わせやすかったようにも思え、いやな印象は受けなかった。
むしろ、この試合をまだ終わらせたくない、もっと見たい とでも言うかのような応援に思えたのだ。

鹿児島実は先頭打者の野田選手が二塁打で出塁。続く8番 関山選手は中飛に倒れたものの、9番(代打)久保選手、1番 藤田選手、2番 亀甲選手、3番 用皆選手と4連打で一挙に同点に追いついた。
同点とされてなお二死二・三塁。鹿児島実が3点のビハインドを追いついただけでなく、サヨナラの場面にまでなろうとは思わなかったが、九州学院が異様な雰囲気となった9回裏の守備をよく3点で耐え抜き、延長戦に持ち込んだと思う。

鹿児島実の猛攻をしのいだ九州学院は10回表、先頭の坂井選手が放ったボテボテの遊ゴロがワンバウンドの送球を誘って出塁に成功、送りバントで一死二塁とすると、9番 下田選手が三塁線に流し打ちを決めて二塁から坂井選手が生還、1点勝ち越しに成功した。
10回裏の鹿児島実の攻撃を九州学院が3人で抑え、熱戦に終止符が打たれた。


9回裏、鹿児島実の先頭打者 野田選手がセンターオーバーの二塁打で出塁する。
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代打 久保選手が一塁線付近に落ちる安打で出塁して一死一・三塁とすると、1番 藤田選手が放った適時打で三塁走者の野田選手が生還した。
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続く2番 亀甲選手、3番 用皆選手と計4連打を放って7-6の1点差に追い上げた鹿児島実は、一死満塁で4番 川崎選手の二ゴロの間に三塁走者が生還、同点に追いついた。
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同点となってなお二死二・三塁と、九州学院にとっては絶体絶命の場面だったが、5番 浜田選手を一ゴロに打ち取ってピンチを脱した。
一塁を守る萩原選手の気迫も印象的だった。
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10回表、この回からショートの守備についた安岡選手。
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当たり損ねの遊ゴロで出塁に成功した坂井選手は一塁上でガッツポーズを見せた。
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続く渡辺選手が三塁線にきっちりと送りバントを決め、坂井選手を二塁に進めると、下田選手の適時打で坂井選手が生還し、これが決勝点となった。
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10回裏の鹿児島実の攻撃。九州学院が三人で打ち取って試合を終えた。
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球場を引き上げる鹿児島実の選手たちに、観客席から惜しみない拍手が寄せられた。
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by photomoments | 2010-09-10 07:51 | 高校野球:甲子園 | Comments(5)
2010年 09月 08日
第92回高校野球選手権大会 : 九州学院 vs 鹿児島実(中篇)
5回表からは鹿児島実の2番手投手として野田投手がマウンドに立つ。
先頭打者 井選手を四球で歩かせ、九州学院のクリーンアップに3連打を喫したり、死球も交えて二死満塁のピンチを迎えるなど、野田投手にとっては立ち上がり多難となった5回だったが、1失点で食い止めたのが大きかった。
3回のように九州学院の勢いのままに進んでいたら、この回も大量失点を喫していたところだっただろう。

一塁側から撮影する第4試合は、銀傘の日陰に守られるようになるため、体力的には随分と楽に撮影できるが、
日陰が観客席を越えて内野にも広がっていくにつれ、夕陽に照らされる部分と日陰の部分とで適正露出の差が大きくなるため、撮影自体は難しくなる。
強い夕日を浴びて黄金色に染まる写真もあれば、寒々しく見えるほどの日陰の写真も入り混じっているのはそのためだ。
試合が進むに連れて光量が乏しくなっていくので、この試合でも8回あたりからはシャッタースピード優先に設定を切り替えて撮影を行った。


5回から登板した鹿児島実の野田投手。
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3番 山下選手に左前適時打を浴び、続く4番 萩原選手への初球で二盗を許したが、右前打をこの回からライトを守る用皆選手が本塁へ好返球して追加点を許さなかった。
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7回表の先頭打者 3番 山下選手の打球を中飛に打ち取った鹿児島実の藤田選手。
目測を誤って一歩目の踏み出しが遅れたようで、ダイビングキャッチで捕球後に安堵の表情を見せたのが印象的だった。
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しかし続く4番 萩原選手が本塁打を放ち、九州学院が6-3とリードを広げた。
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8回表にも九州学院は、一死から8番 渡辺選手が三塁打を放って追加点のチャンスを迎えると、続く9番 下田選手が体勢を崩しながらスクイズを決めて渡辺選手が生還。1点を追加した。
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8回裏、鹿児島実の先頭打者 亀甲選手の一塁側ファールエリアへの飛球を追いかけた富高選手。
グラブに収まりかけたボールは惜しくもこぼれ落ちてしまった。
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鹿児島実はこの回、二死から4番 川崎選手が一塁線を襲う痛烈な二塁打を放つと、続く浜田選手も二塁打を放って川崎選手が生還した。
写真は適時二塁打を放った浜田選手。
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揚村選手も中前打を放ったが、二塁から本塁を目指した浜田選手は山下選手からの好返球に阻まれて追加点はならず。7-4で9回を迎えることとなった。
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(後篇に続きます)


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by photomoments | 2010-09-08 06:52 | 高校野球:甲子園 | Comments(0)
2010年 09月 07日
第92回高校野球選手権大会 : 九州学院 vs 鹿児島実(前篇)
この日の第4試合は九州学院と鹿児島実の九州勢対決となった。
そしてこの試合がこの夏最後に撮影した試合となったのだが、先制してリードした九州学院を鹿児島実が終盤激しく追い上げて延長戦となった印象深い試合だ。
この試合の記事を3回に分けて掲載します。

1回・2回と三者凡退に打ち取られた九州学院は、3回表一死から、8番打者 渡辺投手が初安打で出塁すると、続く下田選手の送りバントが一塁悪送球を誘い、一死二・三塁の先制機をつかむ。
ここで1番 井選手が右前適時打を放ち、2点を先制すると、後続も続き、九州学院はこの回に4点を入れる。
送りバントの処理が問題なくできていればこの回の展開はまったく異なったと思われるだけに、ワンプレーの大切さを感じさせるものがあった。


九 州 学 院   004 010 110 1   8
鹿 児 島 実   000 300 013 0   7
(2010年8月16日(月) 甲子園球場 第4試合)

鹿児島実の先発 用皆投手と、九州学院の渡辺投手。
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1回裏 鹿児島実の2番 亀甲選手を三振に打ち取った九州学院の坂井捕手。
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2回表 三ゴロを処理し一塁へ送球する浜田選手。
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九州学院の溝脇選手。
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3回表一死一塁、送りバントの後で一塁に疾駆する九州学院の9番 下田選手。鹿児島実の悪送球を誘い、一死二・三塁となる。
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先制の2点適時打を放った井選手。
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続く溝脇選手はセーフティバント気味に送りバントを行って一塁を目指した。
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井選手を二塁に置いて、3番 山下選手が左前打を放つ。井選手はクロスプレーのタイミングで生還した。
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九州学院の攻勢は止まらない。4番の萩原選手も右前打で続いた。豊住選手が渾身の力で本塁へ返球するが、九州学院がさらに1点を追加し、4-0とした。
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4回表二死一塁、九州学院の9番 下田選手の中飛を捕球した藤田選手。
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4回裏に鹿児島実が反撃に転じる。この回の先頭打者 用皆選手の右前打にはじまり、この回4安打で3点を返して1点差とした。
6番 揚村選手の打席でボールを後逸する間に、三塁走者の用皆選手が生還。
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7番 豊住選手の左前適時打で二塁から浜田選手がホームインした。
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by photomoments | 2010-09-07 06:56 | 高校野球:甲子園 | Comments(0)
2010年 08月 15日
第92回高校野球選手権大会 : 鹿児島実 vs 能代商
第2試合は鹿児島実vs能代商。

試合序盤から能代商を圧倒した鹿児島実。地方大会でのチーム打率が出場49校中の下から3番目の.268とは思えない力強さだった。
投げては先発の用皆投手が能代商打線を5回まで四死球も与えることなく無安打に抑えた。
着実に加点し続けた鹿児島実が6回に一挙5点を入れて試合の帰趨を決定的にした直後の6回裏、能代商の西方選手が二塁打を放った時には、観客席から普通とは違う歓声が起こった。それは完全試合を思わせるほどの試合推移が破られたことに対する反応のように思えた。

また、試合前・試合後には指先にまで神経を行き届かせた一礼を見せ、試合中に死球を与えた選手に対して一塁手が深々と頭を下げるところや、守備についた選手たちにベンチ前で整列して声をかける控え選手の動きも揃っていたりと、鹿児島実の選手たちの所作振る舞いが非常に統制が取れていて、見ていて大変気持ちがよかった。

能代商には厳しい試合となった。1回表、鹿児島実の先頭打者 藤田選手に初安打を許し、次の打者に対峙するところでボークをとられ、立ち上がりから投球の、そして守りのリズムを作れなかったことも試合展開に影響した気がしてならない。
打っても3安打。三塁側からの撮影の醍醐味のひとつ、三塁を蹴って本塁に疾走する走者の撮影も鹿児島実の選手ばかりになってしまう。
しかし、能代商の三塁を守る石井選手が、9回表の先頭打者 亀甲選手の三塁線を襲う強い打球を捕球し、三ゴロに打ち取ったファインプレーを撮影することができた。


鹿 児 島 実   142 105 002  15
能  代  商   000 000 000   0
(2010年8月13日(金) 甲子園球場 第2試合)

1回表 鹿児島実の3番 用皆選手が死球を受ける。
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5回表の鹿児島実の攻撃。二死一塁から一塁走者の平山選手が試みた二盗に対し、送球が大きく逸れてしまい、平山選手は三塁に進塁する。
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6回裏、能代商の西方選手が放った三塁線を襲う打球に挑む濱田選手。この当たりが能代商の初安打となった。
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8回表 一死一・三塁。鹿児島実は平山選手がスクイズを敢行したが、能代商の川村捕手が三塁走者の揚村選手を三本間に挟み、スクイズを阻止した。
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能代商の3番手投手 畠山投手。
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9回表 鹿児島実の先頭打者 亀甲選手の三塁線への強い打球を捕球した能代商の石井選手。
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9回裏 一死一塁から、代走の宮野選手が二盗を試みるが阻まれ、思わず天を仰ぐ。
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試合終了の挨拶で、指先にまで気持ちが行き届いた姿勢で深々と頭を下げる鹿児島実の選手たち。
敗れた能代商の選手たちが見せた爽やかな笑顔も印象的だった。
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by photomoments | 2010-08-15 11:49 | 高校野球:甲子園 | Comments(2)